2010年7月5日月曜日

ファジル・サイ(Fasil Say) 2010/7/2 紀尾井ホール

レビューじゃなくて日記なのであしからず。  -> 検索組

ファジル・サイの演奏会に行ってきた。

4年ぶりの生サイ。
本当は来るたびに行きたいのだけど、なかなか行けず、今回は、ヤナーチェクのソナタ、プロコフィエフの7番ソナタ、展覧会の絵という、大好きな曲オンパレードの奇跡の悶絶プログラムだったので、万難を排して行くことにした。

1曲目はヤナーチェクの「1905年10月1日、街頭にて」
サイは明暗で言うとでしても明るい演奏のピアニストという超単純なイメージを持っていたので、この暗ーい曲をどう弾いていくのか楽しみにしていた。
突然ステージに出てきて、間髪入れず弾き始めたので一瞬焦る。
本人はいきなりいつもの没入モード突入、出だしメインのメロディーを聞いた感じかなり気持ちが入っている様子。よしよし。
でも、この曲こんなダイナミックな曲だったっけと思う、これは生で聴くのは初めてだからなのか、それともサイの解釈なのかは、わからない。が、これがとても良かった。
途中、低音を激しく打ち鳴らすところで、足を高く上げ、床を打ち鳴らしていた。サイはのってくると足を鳴らすことは多い方だが、この曲の場合はあえて確信的に大きな音を出して打楽器的な効果を狙っていたんだと思う。手をピアノに突っ込んで音色を変えたりするのと同じでピアノ演奏を広く捉えているのだろう。
とにかく、とても感動的な演奏で素晴らしかった。
{ああ。来てよかった。}
今日のコンサートでは、とにかく一番いい演奏だったと思う。

2曲目はテンペスト
ベートーヴェンのソナタの中では、はっきり言って嫌いな曲(特に終楽章)。だが、サイが好き勝手やって壊してくれるのを期待。
第一楽章は、彼特有のリズムで、かなり楽しめた。が、そのあとは、それほど印象に残らなかった。
B000V3PR8Q
シフ:ベートーヴェン ピアノ・ソナタ集 第5巻
もっと破茶目茶やってほしかった。<-曲嫌いだから。
今回のコンサートとは全く関係ないが、以前NHKBSで私の嫌いなピアニストのアンドラーシュ・シフが、この嫌いなテンペストを弾いていたのを見た。しかし、その終楽章の演奏が信じられないほど素晴らしく、 テレビの前で痺れてしばらく動けなくなったことがある。マイナス×マイナスでプラスになった瞬間だった。それ以来シフのベートーヴェンが全集になったら買ってやろうと狙っているがなかなか全集になってくれない・・・。

3曲目はプロコフィエフ ピアノソナタ第7番「戦争ソナタ」
サイの何が一番好きかといえば、そのリズム。なので、このノリノリの曲とサイの組み合わせは鉄板だろうと期待。
{体揺れちゃって周りの迷惑になったらどうしよう。}
なんて思っちゃったりしていた。
が、意外にさらりとすすんでしまう。あれれ。これは、どうしたことか。
1、自分のコンディションがいまいち。
2、サイのノリがいまいち。
3、事前の期待が過剰で楽しめなかった。(本とか映画でよくあるパターン)
4、この曲のサイの解釈の問題。
5、1曲目に没入しすぎて、魂が帰ってこられない。(自分and/orサイ)
などと不毛なことを考えてみた。

休憩終わって4曲目は、展覧会の絵
出だしプロムナードが、いい感じに始まって「おっ」とおもったが、そのあと印象薄めな感じ。
{どうもサラッといってしまう。自分の集中力の問題かも・・・}
などとおもっていたら、途中のプロムナードでピアノに手を突っ込んだ後くらいから、一気にいい感じになってきた。
{なぁんだ、サイ先生。やっとノッてきたじゃないですか。}
ここから後は、自分のイメージ通りのファジル・サイの演奏。聴き所満載で、最後までエキサイティングな演奏を楽しませてくれた。やっぱサイはいいです。


今回一番驚いたのは、パンフに今年交響曲1番を発表したと書いてあったこと。作曲もがんばってるようで、とても聞いてみたい。ただ、こんな感じで色々忙しそうな人なので、いつまで現役でピアニストやってくれるかちょっと心配です。
せっかく同じ時代に生きてるんだから、もっとコンサート聞きたいです。